
信託(しんたく)(英: trust)とは、ある人Aが自己の財産を信頼できる他人Bに譲渡するとともに、当該財産を運用・管理することで得られる利益をある人Cに与える旨Bと取り決めること、およびそれを基本形として構築された法的枠組みを意味します。
A を委託者(settlor, trustor)、
B を受託者(trustee)、
C を受益者(beneficiary)
と呼び、信託された財産を信託財産と呼びます。
受託者は名目上信託財産の所有権を有しますが、その管理・処分は受益者の利益のために行わなければならないという義務(忠実義務)を負います。
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日本においては、信託法3条各号に掲げる方法のいずれかにより、特定の者が一定の目的(専らその者の利益を図る目的を除く。同条において同じ。)に従い、財産の管理又は処分及びその他の当該目的の達成のために必要な行為をすべきものとすること(例: 所有権)や、移転その他の処分をすること(信託法2 条1 項)と定義され、信託法によって規律されています。
信託は、金融制度のインフラとして活用されていますが、社会の公器として、高齢者・障害者のための財産管理制度(福祉型信託)としても普及することが期待されています。
営業信託は、信託法のほか信託業法によっても規律されます。
歴史的に信託銀行がその中心的な担い手として発展してきたため、証券投資信託、年金信託等、主に金融資産を運用するスキームとして用いられることが多いのですが、動産・不動産を運用するスキームにも使われることがあります。また、遺言信託や公益信託等、営業信託とは異なる用いられ場合もあります。
2004年11月26日の信託業法改正によって、運用財産には知的財産権等が加わることになりました。
信託会社は、終戦直後以降、信託業務だけを取り扱う会社は皆無で、日本では長らく信託銀行7行のみの「信託兼営」の時代が続いてきましたが、2004年の信託業法改正で銀行併営でない信託会社の新たな設立・発展が期待されています。
長らく日本では信託は委託者・受託者間の契約または委託者の遺言によってのみ設定可能でしたが、従来より英米などでは委託者が受託者を兼ねることも可能であり、これを信託宣言または自己信託と呼びます。
そして、2008年9月30日に日本でも信託宣言が可能になりました。